自分小史(BLOG)

自分史の準備運動の前に

いきなり運動を始めるのはケガの原因になりかねません。自分史も同じ。せっかく自分史を書こうと思い立ったら、まず自分史を書くための準備運動が必要です。いきなり書き始めて挫折することがないように、自分史を書くための準備運動についてお話します。

自分史にも、準備運動が必要です

いきなり走ると、ケガします

自分史を書こうと思い立ったのは良いけれど、いざ書こうとしても何をどうして良いかわからないという人もおられるのではないでしょうか。
とりあえず昔のことを思い出してメモ書きのようなものをつくっても、さて、そこからどうすれば良いのか途方にくれたという方もいらっしゃると思います。

でも、ご安心ください。

自分史を書くという作業は、決して難しいことではありません。
もちろん、いきなり自分の幼い頃から今までを思い出しながら、一気に文章を書くという方法もあるにはあります。
でも、それは「身体を鍛えたい!」と思い立った人が、いきなり表に飛び出して近所の公園を全力疾走するようなもの。
たかが公園を数周するだけとはいえ、炎天下にいきなり走ったら倒れます。
倒れなくても足の指とか膝とかに謎の痛みを発症して「やめた~!」ってなりがちです。
なぜかというと、準備運動をしてないからなんですね。

やめた~! ってならないために

自分史を書くというのも同じです。
いきなり書き始めるとどこかでつまづいたり行き場を失ったりして、「やめた~!」ってなります。
自分史を書くための準備運動が必要です。
では自分史の準備運動って何をすれば良いのでしょう。

自分史とスティーブ・ジョブズの話

点と点をつなぐ

自分史の準備運動の話をする前に、スティーブ・ジョブズの話をします。
アップルコンピュータの創始者、スティーブ・ジョブスはご存知ですよね。
生前、彼が米スタンフォード大学の卒業式で行った有名なスピーチの中に「Connecting the dots.」というフレーズが出てきます。
訳すと「点と点をつなぐ」という意味。
この場合の「点」とは、人生における一つの経験・知見の象徴です。
ジョブスは、「私たちは将来を予測して点(経験や知見)を別の点とつなぐことはできない」と言っています。
簡単に言えば、今、この時点で経験していることや学んでいることが、将来、どんな経験や知見と結びつくかを予測することはできないということ。
そしてこれは、「これから君たち(卒業生)が学校で学んだこと、社会に出て経験することが何の役に立つかは、今の時点では分からない。
でも、将来、振り返って見たときに必ず意味があると分かるはず。
だから、今、目の前のことに夢中で取り組みなさい」という卒業生へのはなむけの言葉です。
少し拡大解釈しましたけど、大枠は間違っていないはずです。

もうひとつ拡大解釈

そして、この言葉はもう一つの読み方ができるのです。
「今、自分がしていることの意味は、未来のいつの日にか分かる」のであれば、「過去にしてきたことの意味は、(過去から見た未来である)今なら分かる」ということでもあるのです。

自分史とは点と点とをつなぐ作業

自分史とは、つまり

そして自分史を書くとは、過去にあったさまざまな「点」(経験や出来事、考えたこと、感じたことなど)を別の「点」とをつなぎ、そこから意味を見つけ出すということなのです。
過去の出来事を一つずつ書いていくだけなら、それは「日記」です。
いえ、別に日記を馬鹿にしてるわけじゃないですよ。
もちろん日記には史料としての意味がありますし、もしこれまで日記を書いてこられたなら、自分史をつくるうえで一番の手助けになることは間違いありません。
繰り返しますが、自分史は「点と点とを自由につなぎ、そこから(前向きな)意味を見出すもの」。
そして日記は「たくさんの点を並べていくもの」ということをご理解いただけたら幸いです。

自分史の準備運動、次回予告

いよいよ準備運動の話へ

お読みいただき、ありがとうございます。
今回は準備運動のための準備運動みたいな話でしたから、もしかしたら
「なんだか面倒くさい話をしてるなあ。自分は、ただ自分史を書きたいだけなんだ!」
という感想を持たれたら申し訳ありません。自分史の準備運動をする前に、準備運動の目的を話していたら長くなってしまいました。

次はいよいよ自分史の準備運動についてお話しします。

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