自分小史(BLOG)

分割統治法による自分史のススメ


                          
  


      

自分史を書き出せない人へ

いきなり「自分史を書く」という大きな目標を立てても、いざ実行しようとすると、なかなか筆が進まないものです。その理由は、おそらく「目標が大きすぎて、どこから取り掛かるかというイメージがつかない」ということではないでしょうか。

そんな人にぜひお伝えしたいのが、「分割統治法」という考え方です。

Wikipediaでは、このように説明されています。

分割統治法(ぶんかつとうちほう、英: divide-and-conquer method)は、そのままでは解決できない大きな問題を小さな問題に分割し、その全てを解決することで、最終的に最初の問題全体を解決する、という問題解決の手法である。

これはシステム開発の手法の一つと説明されていますが、実はこの考え方は、さまざまな問題に応用できるメソッドなんです。

途方にくれたら、問題を分割する

なにか問題が起きたとき、その全体像を見て問題の大きさに心を奪われていると、まったく解決策が思い浮かばないようなことはありませんか? 私はよくあります。

そんな時、問題を細かく分割し、矮小化されたその一つひとつに取り組むことで全体を何とかする、ということですね。

たとえば、ものすごくとっちらかったゴミ屋敷のような部屋があるとして、もう一目見ただけで「絶望」という単語以外のすべての語彙を失ってしまったような場合があるじゃないですか。ないですか。あるとしましょう。

もう絶対に床を見ることがないであろうと思える部屋でも、とりあえず、目の前にあるゴミを数個だけでも取り除けば、足を踏み入れるスペースは確保できるじゃないですか。そうなったら、さらに一歩踏み出すスペースを確保すれば良いだけで。

もちろん、それは時間もかかりますし効率的ではないかも知れませんが、問題を俯瞰してダメだと思わず、とりあえず問題を手近なところから矮小化して手を出してみることが大切なんです。

そう、自分史を書き出すために(あるいは、世の中のすべての問題を解決するために)最も大切なキーワードは「とりあえず」なんです。

とりあえず目の前のゴミを片付ける。
とりあえず行動してみる。

自分史で言えば、とりあえず書いてみる。

何でもいいんです。

自分の過去を振り返って、ターニングポイントになった事件とか、忘れられない出来事、好きだった人のこと、嫌いだった人のこと、何でもいいので自分の記憶から言葉を引っ張り出して、文字にしてみましょう。すると、少しずつ新しい記憶がよみがえってきます。それも文字にしておきましょう。順番とか、文法とか、「てにをは」とか、誤字脱字とか、気にする必要はありません。

専用の手帳を一冊用意する

書くモノは何でも構いませんが、適当にそこらにあるチラシの裏に書いたりするのはやめた方が良いと思います。後で見返した時に整理が大変なので。

できれば専用のノートを一冊用意して、思いつくままに書き込んでいくと良いでしょう。最近のスマホはメモ帳アプリも充実しているので、そこに書き込んでいくと良いでしょう。メモアプリなら、後からどんどん書き足していけますし、思いついた時にすぐ書ける手軽さもあります。

こうして、記憶を言葉にしていくと、どんどん書きたいことが整理されていきます。まずは、それが自分史にとりかかる第一歩。

でも、「その前に何を書いたら良いか分からない」という人もいるのではないでしょうか。

そんな人に最適なのが、この分割統治法です。

とりあえず、手元にノートとペンを用意すること。あるいは、スマホのメモアプリを開くこと。そして、とりあえずなんでもいいから頭の中のモヤモヤを言葉にしてみる。

それでも書きたいことが分からない人は、とりあえず「書きたいことが分からない」とだけ書いておきましょう。そして次の日も、とりあえずノートやスマホを開いてみましょう。些細なことですが、それを繰り返すことが大きな問題の解決につながるのです。

というか、それが大き過ぎて手に余る問題を解決する唯一の、そして最善の方法なのです。

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